古い建築を見ることが好きな私にとって一度行ってみたいと思っていた「Café1894」。

このカフェは1894年に建てられた建物で三菱一号館美術館に併設されている。見たい展示があったらその帰りに行きたい、と思っていたのだけれどついにその機会が到来。

春らしくなったと思ったら急に寒くなったりで服装の難しい連休中日。
美術館の鑑賞は意外と体力勝負なので(私の場合、鑑賞時間は最低2時間、最長4時間)軽装で行きたいところだったけれどさすがに寒いので冬コートで出発。

さて、今回見に行きたいと思った展示は上野リチの回顧展。
上野リチはウィーンと京都、2つの都市を行き来しながら活動したデザイナーさん。

リチ氏の作品を見るのは初めてだったけれど前情報で見ていた作品はファンシーで、ひそかに心の中で「リチちゃん」と呼んでいたのだけど、作品たちをみて私の中で彼女の呼称は完全に「リチちゃん」になった。「リチちゃん」の作品はほんとうにかわいい。

100年以上も前の時代にしっかりと学び、社会に出てデザイン業界の発展に貢献し、さらにはウイーンと日本の文化の架け橋にもなり、そして教育にも携わり次の世代を育てるような活動をしていた経歴の持ち主だけれど、キャリアのどのタイミングにおいてもずーっと作品がファンシー。

特に第二次世界大戦中の作品は鮮やかで、色合いのバリエーションが豊か。作品の中にはビビットな色合いもあるけれど最近流行しているような、くすみカラーで構成されたテキスタイルもあってとても100年以上前のものとは思えないものばかり。

本展示では彼女の思想や人となりは多く語られず淡々と作品とディティールの紹介に終始しているのだけれど、一貫してファンシーであり、それでいてシャープで可愛さの中に芯の強さを感じる。

実際大学で教鞭をとっていた際、生徒への指導はかなり厳しくその中でも模倣についてはかなりきつく指導したとのこと。コンプライアンスに厳しい現代より遥か昔にその模倣の重大さを理解してたあたりからも自分にも作品にも厳しい人だったのだろうなと思う。

と、つらつらとリチちゃんについて感想を書いたけど自分的に特筆したいのはファンシーなデザインやテキスタイル、ではなく。
可愛いキャラクターたちが最高に可愛かった点について述べておきたい。

まゆげの描かれた鳥とか、赤いリボンをつけた女の子が描かれたマッチ箱とか、サーカスを描いた七宝飾箱とか、彼女の描くキャラクターがとにかく可愛い。シャープでかっこいいテキスタイルを見る合間に登場するキャラクター作品のファンシーさのギャップもまた最高でした。

キャラクターの中にはコミカル寄りなものもあってそれもまたかわいい。

そして、リチちゃんの作品に感化されて最近の私はテキスタイルブーム。
暇さえあればテキスタイルを作っています。それはまた別の機会に。

ちなみに本来の目的であった「Café1894」へ訪れ、建築を堪能することは今回できず。連休中な上に、展示とのコラボメニューもあったせいか1時間待ちと言われ大人しく帰路につきました。こちらも、また別の機会に。